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理事長鶴岡 近況報告


 梅の実の アレンジ楽し 味わいし
      涼しく過ごす 梅雨の日々


          むらさき(2024年7月)
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「師匠に感謝」   理事長 鶴岡和代

2023-09-01
 7月・8月毎日暑い日が続いていて熱中症が心配です。みなさんお元気でしょうか。

 私のことを知りたい介助者が多くて、「つるさんが自立した頃って自立生活センターはあったのでしょうか」と聞かれました。
私が自立したのは平成2年です。
その頃は自立生活センターも少なくて、台東区には設立できていない状態でした。

 私には自立生活を色々教わる先輩がいました。麦の家という入居施設にいた頃にであった先輩です。
その人は府中療育センターという施設に入っていたときにものすごくひどい扱いをされて、座り込みの運動までやって自立生活をした人です。
昭和62年に全国介護制度運動というのがあって、そこで出会いました。
言葉も喋れず、足文字で介助者に読み取ってもらって役人に伝えていました。ものすごく衝撃だったのを覚えています。

 そして私も麦の家を出て自立生活をしたいと思い、その人が北区に住んでいたので毎日通って勉強をしました。
私にとってその人は自立生活の師匠です。
毎日通っても何も教えてくれなくて、どうしたらいいか分かりませんでした。
もう帰ろうと思って「お邪魔しました」って言ったら「ラーメン食べるか」って言われて「いただきます」と返したら、師匠が介助者に足文字で作り方を教えて美味しいラーメンが出来上がりました。
こうやって介助者とやりとりをするんだとすごく勉強になりました。
制度交渉の運動のことも足文字で介助者に伝えて交渉文を作っていました。
私は訳が分からず呆然としながらそのやりとりを見ていて制度交渉のとき介助者が読み上げ、障がい者の実情をものすごいパワーで伝えていたのをいまでもはっきり覚えています。
その師匠のおかげで台東区や東京都とも交渉し、厚生省にも交渉のため座り込みをすることもありました。

 そうした自立生活の運動があってこそ、今の暮らしがあります。
平成2年の頃は24時間介助を入れていたけど、90%がボランティアでした。
今もまだまだ金額的には低いけど、介助者として暮らしが成り立つようになりました。
師匠は10年前に天国に旅立ったけど、私の中では今でも生き続けています。
みなさんも自立するときに色々と学んだ人がいると思います。
自立生活センターたいとうは平成8年に設立したので、なかなか思うように自立のサポートができませんでした。
介護制度もまだまだ不十分だけど、今に至ったのはその師匠と先輩方のおかげです。

今回はこの辺で…。



「視点をかえる」   理事長 鶴岡和代

2023-08-01
 皆さん、お元気でしょうか?
梅雨入りが早かったのに梅雨明けも早いような今日この頃です。
家の中にいてもある程度の室温を保っていないと私たちは体調が悪くなってしまいます。
お互いに熱中症にならないように気を付けて暮らしていきましょう。

 さて、皆さんはF1を知っていますか。
昭和40年代にテレビで放送していたカーレースのスポーツです。
私はそのテレビを観てものすごく色々なことを考えさせられました。
そのときは車を調整したりいかにレースを早く走って優勝するか車を運転するレーサーが全てを握っていて大変だなと思って観ていました。
が、1台1台に監督がいて整備の人がいてタイヤメーカーの人がいて、レーサーという運転する人とコースをいかに早く走って優勝するかを協同しあっていました。
このことを知ったとき衝撃を受けました。

 私は平成2年に山梨の施設から地域生活を選んで今の暮らしになりました。
私が生きていくには、介助者がいて共に考え、手助けをしてくれてこそ暮らしが成り立つんだなと思いました。
そして5年くらい前に人工呼吸器をつける状態になって、今では色んな人に助けられて支援されて暮らしています。
介助者や介助者をまとめるコーディネーター、その人のことを考えるリーダーなどがいると思います。

 みなさんもその人たちのことを考えその人たちも視点をかえてみれば、障がいを持つ私たちだけが先行している訳ではなく、介助者が先行する場面もあれば医者が先行する場面もあります。
もちろん私たちが暮らしやすいようにそっと支えている場合もあります。
このTSTニュースの原稿を書くにしても私の言葉を聞き取って筆記者に伝える場面もあるのです。

私たちも皆さんも視点をかえて考えてみると、自分の役割とか自分が暮らしていくのに何が大事なのかが見えてくるような気がします。
ちょっとだけ視点をかえてみるのも暮らしやすくなるのかもしれませんね。


「暮らし輝く」   理事長 鶴岡和代

2023-07-01
皆さん、お元気でしょうか?
関東も梅雨入りで湿気の多い毎日です。
でも、ニュースで鎌倉のあじさい寺の美しい景色を放送していて、梅雨の日も楽しみがあるなと思いました。
お出かけや散歩が好きな方はこの時期は、ちょっと出掛けるのが大変ですね。

今日は前にも書いたことがあるのですが、TSTの成り立ちや、私の短歌の名前など、
新しいスタッフも増えたことなので、書こうと思います。
私が書く短歌のむらさきは源氏物語に出てくる「紫の上」という人の名前です。
「鶴岡が紫色が好きだから」という話を聞いている人も多いかもしれません。
青紫が好きなのは確かですが、源氏物語に例えていて、物語に出てくる「紫の上」という人の意味あいで決めました。

トータルサポートたいとうは、平成13年4月2日に設立しました。
設立にあたって私たちの暮らしを豊かに輝く未来と思って
「望む暮らしを切り開き、共生社会へのトータルサポート」という理念に基づいて、設立しました。
台東区の福祉が整備されて障がい者自身の暮らしが豊かになり、
支えてくれるスタッフと支援者が暮らしやすくなると思ってネーミングを考えました。

光源氏の正妻と「紫の上」は、宮中でまとめ役をかって出て整えた人です。
私はそんな力はないけれど、その意味合いを取り込んで、私たちも働く皆さんも改革したかったのです。
福祉というのは、私たち自身が輝くような暮らしができて、支える側も輝く未来がないと続けられないなと思って、
色々考えて今日まで歩いています。

まだまだ足りないところがいっぱいあって新しいスタッフなどは、
TSTの理念って何?とか私たち仲間も当たり前のように生活ができるんだろうなと思っているけど、
望む暮らしを切り開いていかないと福祉は低下してしまう。
今一度、みんなが一体となってTSTを盛り上げていかないと難しくなります。

戦争が起きている国もあれば、この4年間の感染症等でいろんな支援が必要になったこともあるので、
私たちの暮らしも影響が出てくることもあります。
みんなで台東区をよくしていかないと、むらさきの名前は沈んでしまいます。

もっと詳しく聞きたい方は鶴岡までお尋ねください。



「ゆれてなくても」   理事長 鶴岡和代

2023-06-01
皆さん、いかがお過ごしでしょうか。
若葉の美しい季節になって、天気の良い日は散歩したくなりますね。
私は桜の季節も好きだけど、今の若葉の季節も大好きです。

さて、5月11日の朝方4時過ぎに、関東地方で地震がありました。
私は、台東区から配布された防災ラジオが置いてあります。
このラジオから緊急地震速報が流れました。
介助者はすぐにテレビを付けて情報を確認してくれました。
私のうちはそんなに揺れなかったし、物が落ちる事もなかったです。

緊急地震速報の音は私の心臓と不安と心配を増大させます。
何回聞いても、恐怖が先に来てしまいます。
人工呼吸器をつけていることもあり、停電になることが、1番介助者の不安が大きいです。
私は覚悟を決めているので、外に行きたいとか、どうやって命をつなごうとか、あまり考えていません。
でも、私のうちには台東区の保健所から停電になった時の為に色々な項目があって発電機もふたつ買いました。
順番通りに酸素とか発電機とか使えば半日以上は大丈夫です。

訪問看護師や介助者のリーダーからもすぐに電話がかかってきました。
それだけ守られているんだと思いつつ、地震速報の警報音は、苦手です。
誰もが私と同じような気持ちを持っている人が多いと思います。
警報だから仕方ないけど、心穏やかな音だったらいいなと思っています。

皆さんはいかかでしょうか。


「若葉輝く」   理事長 鶴岡和代

2023-05-01
みなさんお元気でしょうか。
新型コロナも感染者の数が上がったり下がったりで、
どっちの方向へ行くのかよく分からないこの頃です。
感染症の数字もこれから変わっていくようなニュースを聞いて、
どれが本当なのか分からない状況で、私も外に出たときには怖い気がしています。

さて、みなさんはお花見をしたでしょうか。
私はテレビで放送される桜を見て楽しんでいました。
でも、今はすでに桜の花びらも散って若葉の季節になっていると思います。
先日、テレビの『京コトはじめ』の内容で、
緑の山々と水の流れと飛石の日本庭園を観てとっても清々しい気分になりました。
そして、なぜか4月、5月は雨が多く、
五月晴れという言葉があるのに対して、実は五月雨の方が多い気がします。

みなさんは、桜並木と若葉の山々とどちらが好きですか。


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