本文へ移動

理事長鶴岡 近況報告

「施設と地域の暮らし」   理事長 鶴岡和代

2025-03-01
皆さんお元気ですか?
2月半ばになっても寒い日が多いです。
いつになったら春になるのかな。
待ち遠しいですね。

さて、TSTの利用者でもあり、CILの日中活動の仲間でもあった新橋三枝子さんが1月17日に天国に召されました。
今頃、空の上から私たちを見守ってくれていることでしょう。
私と新橋さんの出会いについて今回は書きたいと思います。

私は、昭和63年11月に山梨県にある「麦の家」という療護施設に入所しました。
地域で暮らせない人が入所する施設です。新橋さんは、私が入所して半年ぐらい後に入所しました。
お部屋が別だったのでたくさん話をした記録があんまりないのですが、夜7時くらいから、4,5人で食堂に集まってお酒を飲んだり、話をすることがありました。
その仲間の1人でした。
私は入所してから半月ぐらいで、生活指導員の畠山さんから「東京に帰りたいか」と聞かれて、「帰りたい」と言ったら、「僕の言うことも聞いてくれるか」と聞かれて、ドキッとしました。
そして、清瀬療護園に入園している太田さんと出会うことになりました。
太田さんの話を聞いていて、私も自立生活を夢見るようになって、山梨と東京を半月に1回往復するようになりました。
東京都や厚生省に出向いて、施設改善や1人部屋の要望などを交渉したり、勉強など行う集まりに私も加わって、太田さんと一緒に活動してました。
そして、「麦の家」のみんなに報告書をまとめて配りました。
そういう姿を新橋さんが見ていて、「鶴岡さんみたいにできないな」と言われました。

そして、私が平成2年に「麦の家」を退所して、今の自立生活になりました。
平成8年4月に「CILたいとう」を立ち上げて、その後、新橋さんが私を追いかけるように「CILたいとう」に来て、自立生活をしたいと言いました。
「自立生活はいろんなことで大変だから麦の家にいたほうがいいんじゃないの」って言った覚えがあります。
私も自立したいと思ったときに八王子の「ヒューマンケア協会」に相談に行ったら、「施設にいたほうがいいんじゃないの」と言われた記憶があります。
でも自立して、新橋さんも自立して、地域の暮らしをしています。
いろんなことがあるけれど、新橋さんは地域の暮らしで幸せだったのかと思ったりしました。
私の介助者が交代する時に、必ず新橋さんの話をするのを聞いていて、幸せだったんだと実感しました。
そして、愛しまれて羨ましいなと思ったりもしています。きっと今頃、「鶴岡さんよりも幸せだったよ」と言っているような気がします。
これからも私たちのことを見守っていてください。
0
2
9
0
9
8
特定非営利活動法人
トータルサポートたいとう
〒110-0012
東京都台東区竜泉3-19-7
TEL.03-5824-2480
FAX.03-5824-2485
TOPへ戻る